地図の彩色において、色そのもののイメージは強く影響します。色彩心理には傾向が認められるので、多くの人がその地図を読み取りやすいように、適切な箇所に適切な色を用いるわけです。色彩心理を大きく分けると、錯覚によるものと心象とがあります。以下、色彩心理について、具体的に解説することにします。まず進出色と後退色について学びましょう。色の中には、手前に見える色もあれば、引っ込んで見える色もあります。前者を進出色、後者を後退色と呼びます。普通は暖色は近くに見えますし、寒色は遠くに見えるのですが、明度が高ければ手前に見えるという傾向もあるため、黄色が最も典型的な進出色と言えます。逆に紫色は後退色の筆頭です。では地図でこの色彩心理をどう活かすのでしょうか。地図は地球を真上から見たものです。標高が高いものは手前に見え、標高が低いものは遠くに見えるはずなので、地図上でもそのように彩色されるのです。次に膨張色と収斂色について学びます。その色で任意の面を塗りつぶした時、拡大されて見える色もあれば、縮小されて見える色もあります。前者を膨張色、後者を収斂色と呼びます。一般に、暖色は膨張色、寒色は収斂色とされます。明度についても、高いほど拡大されて見えることが知られています。三つ目に、暖色と寒色について説明します。字義通り、暖かく見える色と、寒そうに見える色を指すのですが、ほとんどの人はそのイメージに異議を唱えないであろうと考えられます。赤や黄色が暖色とされ、青や紫が寒色とされるのですが、逆にイメージする人は先ず存在しないでしょう。四つ目に、色の派手さについて考えます。色相を基準にすると、赤の周りは派手だと感じるでしょうし、青の周りは地味だと感じるでしょう。また彩度が高くても派手だと感じますし、彩度が低いと地味に思われます。

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